09.ラジオ広告とは?効果やPR手法を解説

昨今、広告の媒体数が格段に増え、街中でもネット上でも広告を目にしない日はありません。広告にはテレビのCMをはじめ、電車の中吊り広告、スマートフォンのアプリ内広告などがあります。その中でもラジオは聴取者の生活に密着したメディアであり、特定の番組を通じた広告は熱心なリスナーに深くリーチできる特性を持っています。
そこで今回は、「ラジオ広告」の特長とそのPR手法について解説していきます!


 目次


ラジオ広告のメリットと効果

ラジオ広告は、企業にとって以下のような多岐にわたるメリットと効果をもたらします。

  • ターゲット層への深いリーチ: ラジオは他のメディアと比較して、番組ごとに聴取者のデモグラフィック(年齢/性別/趣味嗜好)にまとまりがあり、かつ、番組に対する熱量も高いことが特長です。
    そのため、ターゲット層に合った番組へ協賛することで、効率的な広告活動につなげることが可能です。

  • 信頼性の高い情報発信: ラジオリスナーは基本的に、番組パーソナリティのファンであり、彼らに親近感を持って番組を聴いています。パーソナリティの声を通じて情報が発信されることで、広告感が薄まり、リスナーからの信頼を得やすいという特性があります。

  • ブランドイメージの構築: 番組の世界観やパーソナリティのイメージと企業のブランドイメージを連動させることで、より感情に訴えかけるブランド構築が可能です。長期間の協賛により、リスナーの中に定着したブランドイメージを確立できます。

  • 反復効果による記憶定着: 決まった時間に放送される番組の中で繰り返し企業名や商品名が流れることで、リスナーの記憶に残りやすくなります。

  • 低コストでの効率的なPR: 低コストでの効率的なPR: テレビ番組やイベントへの協賛は、多額の広告費が必要であるにもかかわらず、広告表現の自由度は低く、単にCMを流すだけにとどまるケースが少なくありません。一方でラジオ広告は、比較的低コストでありながら、広告主が番組内でコーナーを持つなど、番組の世界観に溶け込むかたちでの企画展開が可能です。このように、費用に対して広告表現の自由度が高く、結果として、より質の高い広告活動につなげることができる媒体だと言えます。

ラジオ番組協賛における効果的なPR手法

ラジオ番組協賛は、単にCMを流すだけでなく、ラジオの特性を活かした様々なPR手法を組み合わせることで、その効果を最大限に引き出すことができます。

1. 冠提供(番組タイトル提供)

特定の番組のタイトルに企業名や商品名を冠する手法です。例えば、「〇〇(企業名・商品名)presents △△(番組名)」のように番組名に企業名が入ることで、番組の聴取時間中、常に企業名がリスナーの耳に触れることになります。番組が続く限り、強力なブランド認知と信頼性の向上に繋がります。また、既存の番組への協賛だけではなく、広告主のオリジナル番組を1から作成することも可能です。

2. CM放送

番組の提供スポンサーとして、決められた枠で企業のコマーシャルメッセージを放送する手法です。ターゲット層に合わせた番組を選定することで、効率的にメッセージを届けられます。リスナーが聴取している状況(例:通勤中、家事をしながらなど)を考慮したCM制作が効果を高めます。ラジオCMを持っていない場合でも、数万円程度の予算でラジオ局に制作を依頼することが可能です。

3. 番組コンテンツと連携したタイアップコーナーの展開

番組内のコーナーとして、協賛企業の製品やサービスをテーマにした企画を展開する手法です。パーソナリティが実際に商品を使ってみた感想を話したり、商品にまつわるリスナーからのメッセージを紹介したりするなど、番組コンテンツとして自然な形で企業情報を届けます。リスナーは広告としてではなく、番組の一部として楽しく情報を得ることができます。

事例紹介

ラジオ番組でのPRのメリットや手法を説明しましたので、次に具体的な活用例についてご紹介させていただきます。

事例1

業種: 海運、旅行

PR課題:新規顧客の獲得、および特定のフェリー路線の利用促進やブランド認知度向上

PRパターン:ラジオ大阪の2つの人気番組と合同で、タイアップリスナーツアーを実施した。旅行好きで「国内旅行業務取扱主任者」の資格を持つ人気アナウンサーが監修した、観光とグルメに特化した旅程を企画。参加費用69,800円という価格にもかかわらず、告知開始からわずか1時間で募集想定人数分のツアーが完売。参加者の高い満足度も実現した。

事例2

業種: 飲食店

PR課題:企業のブランド認知度向上、全国への魅力発信、および店舗活性化

PRパターン:オリジナルラジオ番組『永野の食べたいラジオ』を企画・放送。肉汁餃子のダンダダンの「大きな声で笑顔の接客スタイル」と芸人の永野のイメージが合致することからメインパーソナリティに起用。ダンダダンのスタッフのゲスト出演や、全国100店舗での番組の同時放送など、広告主と密に連携した施策により、全国へダンダダンの魅力を届けた。これらの取り組みが「新しい試み」として大きな話題を呼び、ブランド認知度向上に向上に大きく貢献した。
※この番組は既に終了しています

最後に

ラジオ番組協賛は、聴取者との距離が近く、信頼性の高いメディアであるラジオの特性を最大限に活かしたPR戦略です。冠提供、CM放送、タイアップコーナーといった多様な手法を組み合わせることで、ブランド認知の向上から購買促進まで、幅広いPR効果が期待できます。ターゲット層に深くリーチし、企業メッセージをより親しみやすい形で届けたい企業にとって、ラジオ番組協賛は非常に魅力的な選択肢といえます。