「ライブコマースが注目されているとは聞くけど、実際に自社でどう始めればいいのかわからない」——そう感じているマーケティング担当者は多いはずです。
確かにライブコマースは、Z世代の購買行動と非常に相性が良い手法です。ライブコマース視聴者の54.8%が実際に購入に至っており、20代では66.2%、30代では59.6%と、若い層ほど購入率が高い傾向があります。
しかし、プラットフォームの選定から配信者のキャスティング、当日の運営、配信後の分析まで、やるべきことは多岐にわたります。この記事では、BtoC企業のプロモーション担当者が知っておくべき「ライブコマースのやり方」を、準備から配信後まで完全に解説します。Z世代向け施策を長年手がけてきたDONUTS PROMOTIONの知見をもとに、現場で使える具体的なノウハウをお伝えします。
目次
Z世代がライブコマースで”買う”理由を理解する
従来の広告
企業 → 顧客
一方向の情報伝達
(広告耐性でスルーされがち)
ライブコマース
配信者 ⬌ 視聴者
双方向のコミュニケーション
(信頼・共感が生まれやすい)
「広告より、人を信頼する」Z世代の購買心理
Z世代がライブコマースに反応するのは、彼らの購買心理そのものが、それまでの世代と根本的に異なるからです。
彼らはバナー広告やテレビCMに対して高い「広告耐性」を持っています。一方で、自分が信頼する人物——好きなインフルエンサーや、リアルな使用感を語ってくれる配信者——が薦める商品には、素直に財布を開く傾向があります。「ブランドより人を買う」と言っても過言ではありません。
ライブコマースはまさにその心理に直結するフォーマットです。一方向に情報を届けるだけの広告と異なり、視聴者がリアルタイムでコメントし、配信者が即座に回答する双方向性が、「この人(ブランド)は信頼できる」という感覚を生み出します。
Z世代向けのエンタメサービスを自社で複数展開するDONUTS PROMOTIONが現場で感じるのも、この「人への信頼が購買を動かす」という原則です。机上の理論ではなく、ライブ配信プラットフォーム「ミクチャ」や女性誌「Ray」を通じて日々Z世代と接しているからこそ言える実感です。
日本のライブコマース市場、2026年の最新動向
日本のライブコマース市場は、2025年を「元年」とする声もあるほど、急速に拡大フェーズに入っています。
矢野経済研究所の調査では、動画コンテンツビジネス全体の市場規模が2025年には6,300億円に達する見込みとされており、ライブ配信領域も大きな成長ドライバーとなっています。
出典:矢野経済研究所「動画コンテンツビジネスに関する調査(2025年)」
TikTok Shopの日本展開が本格化したことで、プラットフォーム側のライブコマース機能も急速に充実しています。
現時点での日本国内のライブコマース認知率は31.9%に留まっており、まだ黎明期の段階です。裏を返せば、今参入することで先行優位を取れる可能性が高い、まさに「仕掛け時」です。
始める前に必ず決める3つのこと
ライブコマース準備の3要素
1. 目的と商材
2. プラットフォーム
3. 配信者(最重要)
①目的と商材の選定
ライブコマースで成果を出すには、まず「何のためにやるのか」と「何を売るのか」を明確にすることが先決です。
ライブコマースが特に効果を発揮するのは、「体験・説明の余地が大きい商材」です。スキンケアの使い方、洋服の質感、ガジェットの操作感——これらは静止画や文章では伝えきれない情報を、ライブ配信というフォーマットで一気に補完できます。逆に、すでに認知度が高く説明不要のコモディティ商品は、ライブコマースとの相性がよくありません。
- 新規顧客の獲得(認知・購買)
- 既存顧客のロイヤルティ強化(ブランドとの接点増加)
どちらを優先するかによって、配信者の選定方針もプラットフォームも変わります。最初に目的を揃えておかないと、配信後の効果測定も曖昧になります。
②プラットフォームの選択
現状、日本でのライブコマースに使われる主なプラットフォームは以下の3種類です。
| プラットフォーム | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| TikTok Live | Z世代リーチ最大。拡散力が高い | 新規顧客獲得・認知拡大 |
| Instagram Live | ファン向け・ブランド親和性が高い | 既存フォロワーへのアプローチ |
| 専用SaaSツール | 購買導線が整備されている | ECとの直接連携・CVR重視 |
Z世代をターゲットとした新規獲得が目的であれば、TikTok Liveが現状最も有効なプラットフォームです。ただし、Instagramのフォロワーを事前に温めてからTikTok Liveに誘導するというクロスプラットフォーム設計が、実際の支援現場では最もCVRが高い設計として機能しています。
③最大の分岐点——配信者をどう選ぶか
ライブコマースの成否を決める最大の変数は「配信者の選定」です。ここで間違えると、どれだけ商材が良くても、どれだけ告知を頑張っても、購買は生まれません。
Z世代向けの施策においては、フォロワー数の大きさよりも「エンゲージメント率」と「商材との親和性」を優先すべきです。フォロワー100万人の大型インフルエンサーより、フォロワー10万人でも視聴者との信頼関係が濃い配信者の方が、ライブコマースでは圧倒的に購買が動きます。
配信者選定のポイントは次のセクションで詳しく解説します。
【ステップ別】ライブコマースのやり方・完全フロー
30日前
企画・導線設計
1週間前
事前告知で熱量UP
当日
熱狂を作る配信
配信後
アーカイブ活用
Step1. 30日前〜:商品選定・企画・購買導線の設計
配信の30日前から動き始めるのが理想的なスケジュールです。
- 紹介する商品
- 配信者
- プラットフォーム
- 購買導線(どこから商品ページに飛ばすか)
- 配信当日の企画内容
特に重要なのが「購買導線の設計」です。視聴者が「買いたい」と思った瞬間に、ワンタップで購買ページに遷移できる仕組みがなければ、熱が冷めてしまいます。TikTokであればプロフィールリンク、Instagramであればストーリーズのリンクステッカーを事前に設定しておく必要があります。ECサイト側でも、ライブ配信限定のランディングページや割引コードを用意しておくとCVRが上がります。
Step2. 1週間前〜:告知で「視聴者を温める」
どれだけ内容が良くても、誰も見ていなければ成果は出ません。事前告知は最低でも2回行うのが鉄則です。
効果的な告知タイミングは「配信1週間前」と「配信当日(直前)」の2回。使うチャネルはInstagramストーリーズが最も有効です。配信日時・配信者・紹介商品の一部・限定特典(ライブ視聴者限定クーポンや抽選プレゼント)を告知コンテンツに盛り込むことで、「なんとなく見てみよう」から「絶対見たい」へと視聴意欲を引き上げます。
Step3. 当日:購買意欲を最大化する配信術
配信当日に意識すべき最大のポイントは「会話のテンポ」と「コメントへの反応速度」です。
Z世代は一方的に説明されることを好みません。「どっちの色が好き?」「使ってみたいと思ったらコメントで教えて」といった問いかけを随所に入れ、視聴者が「参加している」と感じられる空気を作ることが重要です。
- 結論:「この商品はこう変わる」を冒頭で伝える
- 理由:「なぜなら〜」
- 実演:「実際に使ってみると〜」
- 再結論+CTA:「だからこの商品を今日のうちに試してほしい」
また、ライブ配信限定の「今だけ特典」は必ず設定してください。「この後いつでも買えばいい」という心理を壊すことが、即時購買につながります。
Step4. 配信後:アーカイブ活用でロングテール効果を狙う
ライブ配信が終わっても、施策はまだ終わりではありません。
配信をアーカイブ動画として残し、Instagramリールやショート動画として再活用することで、配信を見逃したユーザーへのリーチが生まれます。これが「ロングテール効果」です。ライブ配信で盛り上がったコメントのハイライトを字幕として追加したり、「〇〇が瞬時に完売した理由」というサムネイルをつけたりするだけで、アーカイブ動画が新規流入を呼ぶコンテンツに変わります。
- 総視聴者数
- 平均視聴時間
- コメント数・いいね数
- 商品ページへの遷移数
- 購入数・CVR
失敗しない「配信者キャスティング」の選び方
フォロワー数より「エンゲージメント率」と「商材への親和性」
ライブコマースにおけるキャスティングの失敗パターンで最も多いのは、「フォロワーが多いから」という理由だけで配信者を選んでしまうケースです。
エンゲージメント率(フォロワー数に対するいいね・コメントの割合)が低い配信者は、フォロワーとの信頼関係が薄い状態です。ライブコマースはその信頼関係を商品購買に変換する手法なので、エンゲージメント率の低い配信者に依頼しても購買は動きません。
- エンゲージメント率(目安:TikTokは5〜10%、Instagramは3〜7%が良好)
- アクティブフォロワー率(フォロワーが実際にコンテンツを見ているか)
- フォロワーの属性(性別・年齢・興味関心が自社の顧客層と合っているか)
- 商材への自然な親和性(過去のコンテンツを見て、この人が紹介しても違和感がないか)
Z世代に刺さる配信者の特徴
Z世代が反応する配信者には共通の特徴があります。「ありのままの自分」を出しているか、「等身大の言葉で語っているか」です。
洗練されすぎたPR投稿より、日常の延長線上で商品を紹介してくれる配信者の方が、Z世代には刺さります。「この商品、正直最初は半信半疑だったんだけど…」という語り口の方が、完璧なPRトークより信頼を得やすいのです。
⚠️ 景品表示法(ステマ規制)について
インフルエンサーへのPR依頼時は、景品表示法に基づくステマ規制の対象となります。「#PR」「広告」等の明示表記を投稿に含めるよう必ず事前に取り決めておくことが必要です。
一般的なキャスティング費用の目安は「フォロワー数×1〜3円」と言われていますが、配信者のエンゲージメント率や実績によって大きく変動します。弊社DONUTS PROMOTIONへご依頼いただく場合、最低発注金額25万円〜での対応が可能ですが、商材に合わせた最適な配信者をアサインするため、個別見積もりを前提とさせていただいております。
ライブコマース成功事例から学ぶ「勝ちパターン」
他社の参考事例:化粧品・アパレルの取り組み
📌 資生堂
メイクアップアーティストや美容部員がライブコマースの配信者を務めることで、「専門家からの信頼できる情報」という独自のポジションを確立。視聴者からの「自分の肌に合う?」「どう使えばいい?」といった質問にリアルタイムで答えることで、購買への背中を押しています。
出典:資生堂グループ企業情報サイト「消費者の購買意識変化を捉え、ライブコマースを国内で本格スタート」
📌 BEAMS
Instagram LiveやSNSを活用し、スタッフがリアルなコーディネート提案を行うスタイルで、「見る楽しさ」と「買う動線」を両立。初回配信では約1時間で6,000人以上が視聴。「このスタッフが着ているから欲しい」という感情を引き出すことを優先した設計が功を奏しました。
出典:FORZA STYLE「ビームス初の『ライブコマース』で得た手応えと課題とは」
いずれの事例にも共通するのは、「誰が語るか」を最も重視している点です。
DONUTS PROMOTIONの実績:インフルエンサー×Z世代施策の勝ちパターン
DONUTS PROMOTIONが手がけた事例からは、Z世代に向けたインフルエンサー施策の「リアルな数値」が見えてきます。
COSRX(韓国コスメブランド)
ギフティング施策でTikTokに100名以上の投稿が生まれ、合計動画再生数1,500万回以上、エンゲージメント率は平均の3倍。「誰に渡すか」の精度の高さが数値に直結しています。
KFC(日本ケンタッキー)
人気クリエイター「すみぽん」「やまげ」によるTikTok PR動画が1,500万回以上再生。コメント欄には「食べに行った」「これ見て行きたくなった」という実際の購買報告が多数寄せられ、インフルエンサーの信頼関係が購買行動に直結した典型的な事例です。
ライブコマース施策においても、この「キャスティングの精度」と「Z世代との接点の深さ」がそのまま強みになります。
「やり方はわかった。でも人材・ノウハウがない」企業の現実解
自社完結(In-House型)か、プロへの委託か
ライブコマースの全工程を自社で完結させるには、企画・キャスティング・機材・配信オペレーション・分析まで、専任のリソースが必要です。花王のように専任部署を設立して本格展開する事例もありますが、リソースが限られているBtoC企業の多くにとっては現実的ではありません。
出典:日本経済新聞「花王、ライブコマースの専門部署 美容部員を教育」
最初の一歩として現実的な選択肢は、「プロに委託してノウハウごと取得する」アプローチです。特に初回の配信は、実際に動かしてみないとわからない変数が多いため、実績のある支援会社と組んでPDCAを回す方が、圧倒的に早く成果が出ます。
DONUTS PROMOTIONのライブコマース支援とは
DONUTS PROMOTION(およびグループ会社のライズアース)では、ライブコマースの企画から配信、改善まで一気通貫で対応する包括的な支援を提供しています。
- 自社インフルエンサーネットワーク:グループ所属クリエイター総フォロワー数800万人超、提携含め6,000万人超
- 代理店不要の直接手配:コストと対応スピードの両面で圧倒的な優位性
- データドリブンなキャスティング:30以上の項目・50以上の独自データで事前に精度を担保
100件以上のライブコマースの支援をしているDONUTSが無料相談受付中
無料で相談する支援フローと費用感
PRプラン
Instagram告知×2回 +
TikTok Live配信×1回
商品選定・導線設計・キャスティングから告知制作・配信オペレーションまで一括でコーディネートするフルパッケージです。
In-Houseプラン
自社完結を目指す
企業向け
社内でライブコマースを継続的に回せる体制を作りたい企業様へ。配信ツール選定から分析まで、ノウハウ構築を支援します。
プラン
売上発生分のみ
費用が発生
初期費用を抑えてスタートしたい企業のファーストステップに最適。成果報酬対応の専門コマーサーから選定します。
まとめ:Z世代のハートをつかむライブコマースは「人選」と「設計」が9割
Z世代向けライブコマースを成功させる本質は、次の2点に尽きます。
- 誰が語るか(キャスティング):フォロワー数でなく、エンゲージメント率と商材親和性で選ぶ
- どう導くか(導線設計):告知→配信→アーカイブの一連の流れを事前に設計する
「やり方はわかったが、人材もノウハウも時間もない」——これが多くの企業の本音です。ライブコマースは、仕組みを理解するより、適切なパートナーと組んで実際に動かすことで初めて成果が見えてくる施策です。
Z世代のインサイトを熟知し、6,000万人超のインフルエンサーネットワークと自社メディアを持つDONUTS PROMOTIONは、単なる「配信の手配」ではなく、「Z世代に届く購買体験の設計」からご支援します。